長寿命でキャンプに最適なポータブル電源・BLUETTI EB70レビュー
近代キャンプにはすっかりお馴染みとなった、ポータブル電源。
キャンプで電化製品を使えて便利なのはもちろん。
防災用としても優秀ですし、価格もずいぶんこなれてきております。
このたびパワーオーク株式会社さんからBLUETTI EB70という商品をご提供頂きましたので、レビューいたしますよ!
2022.12 追記~
EB70からEB70Sにアップデートし、出力電力が700Wから800Wに上がっています。
電池容量は変わらず、価格は据え置き。
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BLUETTI EB70 概要
716Whの大容量ポータブル電源、BLUETTI EB70。
写真のモデルはミントグリーンで、他にカーマイン(赤)・スチールグレーの3色展開。
スペックはこちら。
サイズ | 320×217×222mm |
本体重量 | 約9.7kg |
電池容量 | 716Wh |
定格出力 | 700W(ピーク時1400W) |
電池 | リン酸鉄リチウム(LiFePO4) |
作業環境温度 | -20℃~40℃ |
PV入力 | 最大200W @12V~28V(MPPT方式) |
AC出力 | @100~120V/700W ×4ポート |
USB出力 | 5V/3A ×2ポート |
DC出力 | 12V/10A/120W ×1ポート |
シガーソケット出力 | 12V/10A/ ×1ポート |
Type-C出力 | 急速充電PD3.0/100W ×2ポート |
ワイヤレス充電 | 15W ×1ポート |
保護機能 | 高温保護、過電圧保護、低電圧保護、過電流保護、 過負荷保護、ショート保護、放電低温度保護 |
付属品 | ACアダプター、カーチャージケーブル、MC4ソーラー充電ケーブル 取扱説明書、保証書 |
認証 | PSE、FCC、CE、UN38.3、MSD、UL and ROHS |
保証期間 | 24ヶ月 |
特に大事なところと、競合他社より秀でているところは太字にしておきました。
容量どのくらいかは真っ先に検討する部分ですね。
これが大きいほどバッテリーが大きくなるので、サイズも重さも大きくなります。
重すぎて持ち出せないのであれば本末転倒なので、自分が持ち運べるサイズと大きさを選びましょう。
出力が小さすぎると使えない機器が出てくるので、使いたい電気機器とすり合わせる必要があります。
スマホ充電だけなら小さい100Wなどで十分ですし、電子レンジやヒーターなどを使いたい場合は大きなものじゃないと無理。
電池のリン酸鉄リチウム、これは後述しますが一般的なリチウム電池より優れています。
今後は主流になると思われますが、今のところ採用しているのはBLUETTIだけですかね。
そして作業環境温度。冬キャンプで使う方は特に、マイナス何度まで使えるか確認しておきましょう。
このEB70は-20℃まで対応ですので、真冬の北海道や富士山頂に行かない限りは深く考えず使えます。
繰り返し充電2500回以上!リン酸鉄リチウム電池
一般的なリチウム電池の場合、繰り返し充電可能な回数は500回~1000回前後。
BLUETTI EB70に搭載された電池は、電気自動車用バッテリーに採用されるプレミアム版のリン酸鉄リチウムバッテリー。
2500回以上の繰り返し充電に対応する、超長寿命なバッテリーです。
普通のリチウムバッテリーを毎日放充電すると2~3年ぐらいでダメになるところ、リン酸鉄リチウムバッテリーならば7年。
(実際に普通の使い方なら毎日放充電しませんから、もっと長持ちするでしょう)
商品外観
操作部分は全て前面にあります。
使う時に横に回ったりしなくて済むので機能的。
天面のハンドルは畳めてフラットになります。
電池残容量や動作状態を示すLEDパネルを点灯させました。
普段は消灯しています。
使用中も一定時間経過すると消灯。
どこかボタンを押すと点灯します。
AC電源とDC電源ポート、それぞれの左側にある小さいボタン。
LEDパネル消灯状態で押すと、LEDパネルが点灯します。
もう1回押してボタンが緑色になると出力開始です。操作はすぐ慣れます。
AC電源は4ポート。うち2つは3Pコネクタ対応です。
アースが付いている3本ピンの電源ケーブルが、変換プラグなしで挿せます。
DCポートはUSB Type-Cが2つ、USB Type-Aが2つ、DC5521が2つ、シガーソケットが1つ。
これだけあればまず困らないでしょう。
USB Type-CはPD3.0対応で出力も大きく、ニンテンドースイッチを使いながら充電しても目減りしません。
もちろんノートPCも余裕です。
ワイヤレス充電対応のスマホは、天面でもワイヤレス充電できます。
分厚いスマホケースを付けていたらダメですが、薄いケースなら貫通して充電できました。
置くだけではなく、DC出力ボタンを押してONにするのを忘れずに。
入力、つまりポータブル電源自体を充電する時はINPUT/MPPT。
付属のACアダプタかカーチャージケーブル、ソーラーチャージャーで充電できます。
ACアダプタを使って充電完了までは、バッテリーがカラの状態から約3.75時間ほど。カタログ値通りです。
ACアダプタ出力が200Wもあるので、私が以前使っていたポータブル電源よりかなり速いです。
充電しながらのAC、DC出力も可能でした。
パススルーじゃなく一旦バッテリーに充電してから出力しているようなので、バッテリーをいたわるには充電完了を待ちましょう。
こちらはLEDライト。
左のボタンを押すごとに、弱点灯・強点灯・SOSパターン点滅・消灯と切り替わります。
キャンプではランタンがあるので使わなさそうですが、災害時などに役立ちそうです。
ランタンを忘れた時は、キャンプでも使えますね。
左右にファンの通風孔がありますので、使用時は塞がないようにしましょう。
一定以上の負荷(電力消費)、もしくは内部温度が50℃以上になると、ファンが回転します。
動作音はそんなに気にならないレベルで、夜のキャンプ場でも使用可能。
EB70をテント内で使っていれば、外まではほぼ聞こえない程度です。
ACアダプターにもファンが付いておりまして、こっちの動作音の方は少し大きく感じます。
充電は自宅でするはずですから、廊下とかで充電すれば気になりません。
実際に夏キャンプでEB70を使ってみた
夏キャンプで使いたい電気製品の筆頭ですと、扇風機ですね。
DCモーターの扇風機は大した消費電力もないので、余裕で使えます。
出力電圧は正弦波なので、家のコンセントで使えている家電で出力700W以下なら全て使えると考えて構いません。
さらにPCをつなげて、虫よけのアースノーマットも使用。
自然の中に快適オフィスが爆誕しました!
焚き火していますが、火は必須ではありません。
ポータブル電源で電気炊飯器やホットプレートも使えますからね。
そういった意味では、キャンプ以上に車中泊旅などには最高じゃないでしょうか。
キャンピングカー向けの家電を使えば、消費電力も抑えられます。
他に電動かき氷器ですとか、電動流しそうめん。
エアーマットや浮き輪をふくらませる電動ポンプなど、色々使っちゃってください。
使用電力量はLEDパネルに表示できます。今回は50W前後で推移。
13~14時間は使えますが、そんなに仕事したくないです。
LEDパネルは電力消費を抑えるために1分ぐらいで消灯しますので、電池残量や今何Wぐらい消費しているのかを見たければ、どこかのボタンを押します。
人によっては、これが面倒と感じるかもしれません。
ずっと点灯していると夜寝る時に眩しいので、私は消えてくれた方が良いですね。
今何Wかは機器を繋いだ時に見られれば十分で、それ以外は1秒でもバッテリーが長持ちするよう消灯するのは理にかなっていると言えます。
ドライヤーは先日公開した記事の通り、モノによっては使えます。
ポータブル電源でも使える!キャンプに最適なドライヤー・ソリス オンザゴー
ただしロングヘアの人の人数によっては、ドライヤーだけで電池を使い切ってしまうことも考えられます。
タオルドライをうまく組み合わせて使ってください。
冬キャンプではどうか?
夏のことだけ考えてポータブル電源を買う人はいませんよね。
キャンプで電源が最大の効力を発揮するのは冬です。
そしてBLUETTI EB70の場合は-20℃まで対応という、低温への耐性も生きてきますね。
暖房器具ですが、ホットカーペットもコタツも700W以下なら使用できます。
ただしこれらは消費電力が大きいため、短時間しか使えません。
弱めにしておけば数時間は大丈夫ですが。
冬の電気暖房で一番のおすすめは、電気毛布です。
強設定でも最大50Wぐらいで、弱なら10Wぐらい。モノによりますが。
弱~中の設定なら2~3枚同時に使っても、夜中から朝まで持ちます。
電気毛布を銀マットの上に敷いて、上にインフレーターマットなどを敷くと底冷えしらず。
寝袋も高価な冬用じゃなく、3シーズン用でも大丈夫。
冬用寝袋なら寝る直前だけ温めておけば、朝まで気持ちよく眠れます。
電気毛布を熱源にしたコタツもおすすめです!
全然動けなくなりますので、キャンプに来た意味??となりますがw
やり方はこちらの記事をご確認ください。
インバーター付きのホットカーペットや電気毛布は、ずっと一定の電力を消費し続けるわけじゃありません。
温まるまでは電力消費が大きく、設定温度に達した後は、その温度を保つ程度にちょこちょこ通電します。
地面側がしっかり断熱されていて、上に人やマット、寝袋があれば熱が逃げにくいので消費電力は減るという特性があります。
コットなどの上で断熱せず使うと、熱が逃げるので電力も大きく消費し続けます。
下に銀マット1枚敷くだけで電池の持ちも全然変わりますので、お試しください。
実際に最低外気温4℃ぐらいのキャンプで使用時。
電気毛布2枚を夜から朝まで使っても、BLUETTI EB70の残量は8割残っていました。
1枚は中温度、1枚は低温度の設定で、底冷えなど一切感じずぬくぬく眠れます。
持ち運びについて
キャンプへの持ち出し、そして災害避難時などの緊急持ち出し。
本体上部にハンドルが付いているので持ち運びは可能ではありますが、何か収納ケースは欲しいところですよね。
私が用意したのはこちら。キャプテンスタッグ鹿番長のソフトクーラーバッグ20Lです。
ある程度のクッション性と、雨からも多少保護できます。
そして肩掛けでの運搬も可能に。
サイズも専用品のようにフィット。
ファンが塞がるので、このまま使用はできません。
上に少し隙間ができるので、ACアダプターやカーチャージャーケーブルが入ります。
キャンプにはACアダプターは持って行かなくても、自宅ではセットで保管しておくと良いかと。
ポケットなどに取扱説明書も入れておけます。
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価格が1000円ちょいと、かなり安いのも良いです。
肩掛けベルトはちょっと貧弱で長時間はきついですが、無いよりはずっと運搬が楽になります。
購入情報とまとめ
EB70からEB70Sにアップデートし、出力が700Wから800Wに上がっています。価格は据え置き。
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標準価格は税込み78,800円。たまにクーポンやセールもあり。
(2021年8月17日から2日間、Amazonでタイムセール中です!)
他社の同程度の容量(700Whクラス)ポータブル電源と同じぐらいです。
出力などの性能に関しては他社も頑張っていますので、そのあたりではさほど大きな差は無いと言えますが。
BLUETTIは繰り返し2500回以上使える長寿命という点が最大の売りですね。
これだけでも選ぶ価値があると思います!
1泊2日ぐらいのキャンプには必要十分な容量で、持ち運びにも現実的なサイズと重さ。
もちろん大容量なほど嬉しいのですが、あまり大きく重くなって持ち運びにくければ意味が無いです。
EB70ぐらいの容量とサイズ感が、オートキャンプにはちょうど良くておすすめです!
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