フジカハイペットの芯交換・調整手順
本日はフジカハイペットのメンテナンスについてです。
マニュアルにも記載されていますし、ネットを軽く探すだけで山程記事は見つかるので今更感もありますが…
誰かの約に立つならと、あえて更新いたします。
今回行うメンテナンスは、芯の交換・調整です。
2シーズン使いまして、前シーズン後半には少し火力が弱まってきていたんですよね。
フジカちゃんは燃えにくいガラス芯といえど、少しずつ消耗しますのでメンテナンスは必要です。
芯の交換・調整はマニュアルにもユーザーが実施可能なメンテナンスとして記載してありますが、他にユーザーでできる手入れは汚れを拭いてあげるぐらいですね。
マニュアルに記載がないトラブルは、メーカーに連絡して判断を任せた方が良いと思います。
灯油ストーブはおおむね単純な構造なので、メカに詳しい人は自分でもできると思いますが、自己責任です。
用意したのはこちら、ポリ手袋。
灯油で手が汚れないようにするためです。
ドライバーなどの工具は、芯交換には不要です。
まずはこちらの芯調整ダイヤル。手前に引っ張れば外れます。
付けたままでも芯交換はできますが、部品をぶつけてしまわないようにするためですね。
慣れたら外さず可能です。
上のフタを外して、燃焼筒を持ち上げて外します。
これは上に載っているだけです。
続いては、周りのリングに付いているネジを外します。計3本。
手で回らない時は、マイナスドライバーなどで。
あまりに回らない時は、錆びついている可能性がありますのでCRC556を吹いてください。
背面側も持ち上げて、手前側のダイヤルなどを避けながら外します。
この時にうまく避けて持ち上げられれば、ダイヤルは付けっぱなしでも大丈夫ということです。
燃焼部が丸見えになりました。
一旦ダイヤルを付けて、芯を上げてみます。
こちらがお手入れ前の芯の状態。
縁から4mmぐらいの露出で、これだとちょっと足りないです。
おおよそ10mmほど出ているのがベストです。
変な焦げ跡もありますね。後で拭きます。
芯の台座が蝶ナットで留まっていますので、外します。計4個。
外したネジは失くさないように。
お皿(芯外筒)を垂直に持ち上げ、外します。ここに芯もくっついております。
もし灯油が入っていた場合、ここから先は汚れる手順ですので注意。
手袋をはめて、新聞紙を敷いたりしてください。
私は前シーズン最後に灯油を抜いて空焼きしているので、手袋だけでそのままいきます。
外したパーツをひっくり返して置いたところ。
このフェルトのような芯が、タンク内の灯油を吸い上げるわけです。
タンク側。溝に芯の下部分が入っていきます。
せっかく分解したので、ここもアルコールで拭いて掃除しておきました。
オレンジ色の部分の長さを測ります。
今回の場合はここを5~6mm狭くしてあげると、外に露出する芯の長さが約10mmになる計算ですね。
芯はオレンジ色の部分が金具に刺さっているので、ビニール手袋をした手で外していきます。
この金具が鋭いので、手を切らないようご注意。
芯を外した内側です。無数の突起があります。
この突起に芯のオレンジ色部分が刺さるって仕組み。
交換する時は、新しい芯をここでセットしますよ。
今回は調整なので、使い古しの芯です。
折りたたんで筒に入れてから、中で広げる感じで突っ込みます。
1~2回は交換ではなく、調整でしのげると思います。
オレンジ色が外に露出する長さを調整します。
芯やストーブの個体差などあると思いますので、明確に何cmというのは記載できません。
現物合わせで上から何mm出るかを見て、調整しましょう。
芯の内側からオレンジの部分を外側に押し当てますと、突起に刺さる時にブツッという感触があります。
斜めにならないよう傾きを調整しながら、突起に刺していきます。
ちょっと気持ちいいですが、感じ方には個人差がありますね。
正立状態に戻して、芯調整ダイヤルを一番上まで回してどのぐらい出るか確認します。
この写真だと出過ぎです。15mmは出ています。
赤火、不完全燃焼の原因になりますので、もう一度芯を外してやりなおし。
約10mmになりました。実際に後で火を付けてみると、もう少し短くても良かったです。
十分ダイヤルで調整可能な範囲ではありますが。
組む前にアルコールで各部を軽く拭いておきます。
拭き残しても蒸発するのでアルコールにしましたが、しつこい汚れにはそれ相応の溶剤で。
溶剤は残さず拭き取りましょう。
分解の逆の手順で組み立てましたら、灯油を入れて芯に染み込むまで少し待って、点火です。
めでたく新品の火力が戻ってきました!
調整前の4mmの時は、火は消えはしないものの、あまり暖かくなかったです。
毎シーズン終わりか始まりにでも、点検してみてくださいね。
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