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薪ストーブをキャンプで使うガイド

数日前、キャンプ中の薪ストーブ使用で火事になったショッキングな画像がTwitterに上がっておりました。

(被害者様ご本人がTwitterやっているか不明ですので、画像掲載はいたしません)

幸い命に別状は無かったようですが、テントやチェアは全焼。

キャンプブームで薪ストーブに憧れる人も多いと思いますが、テント内での薪ストーブの扱い方、設置方法、注意点や怖さについて、改めてまとめていきたいと思います。

6000文字を超える長文ですので、お時間のある時にごらんください。

 

注意事項

日本のテントメーカー、薪ストーブメーカーはテント内での火気使用を禁止しています。

そのため薪ストーブに手を出す場合は自己責任、自分の身は自分で守るという覚悟が必要です。

十分な情報収集、しつこいまでの安全対策をした上で楽しみましょう。

 

キャンプで使う薪ストーブの種類

鉄板を加工して作られた箱型のものが、値段の安さもあり多く見受けられます。

ステンレス製もございます。

たまにチタン製などもありますが、主流は鉄とステンレスです。

鋳物の薪ストーブは重すぎて持ち運びに向いていませんので、キャンプで使っている方は見た事がないです。

 

鉄のメリットは安価で温かいこと。デメリットは錆びやすいことです。

ステンレスは鉄に比べ高価で熱伝導も低いですが、耐久性に優れます。

どちらを選ぶか、これはお好みですね。

収納性なども重要ですので、一概にどれがおすすめというのはございません。

本体が大きくても、炉内に煙突を仕舞えるものもありますので。

価格も下は数千円から上は30万円とピンキリですので、好きなものをお使いくださいw

 

薪ストーブの運用コストについて

薪ストーブと言うぐらいですから、燃料は薪です。

薪以外のものは燃やしてはいけません。紙もダメ。

冬キャンプで薪ストーブを使うと、1泊2日で2~4束ぐらいの薪を使います。

これはストーブ本体の大きさや燃焼効率によって変動します。

 

乾燥した広葉樹を使うのが理想で、安く入手できるかどうかでコストも変わります。

針葉樹も使えますが、燃えるのが速いので高温になりやすく、灰も溜まりやすくなります。

ススやタールも広葉樹より出やすいので、煙突が汚れやすくなります。

しかし針葉樹しかないキャンプ場では、それを使うしかないんですよね。

過去に1日~2日間ぐらい使った程度では、煙突が詰まったりはしませんでした。

針葉樹は着火スタート時に素早く熱を上げられるというメリットはありますが、本燃焼はなるべく広葉樹を使いましょう。

オガライトは燃えカスが残りやすく、タールも出てあまり良くなかったです。

ストーブの燃焼効率が良ければ使えるかな?といった物ですね。

 

薪ストーブの設置について

1.地面からの距離を取って断熱

当たり前の話ですが、薪ストーブ本体は高温になります。

薪ストーブを使うのは普通は冬ですので、乾燥していて地面が枯草だったりしますよね。

地面との距離が近いと枯草に引火することが考えられますので、台などを使って地面からは十分に距離を取りましょう。

薪ストーブの下に、手を長時間入れていても大丈夫なぐらいが望ましいです。

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私はこういったグリルテーブルのようなものを使っています。

脚付きの商品なら脚を長くする、耐火レンガで底上げするといった方法もございます。

かさ上げプラス、倒れないような対策も必要です。

私の場合ですが、グリルテーブルに金属リングでパッチンと止めています。

 

2.縦か横か、煙突の取り回しを決める

テントから外にどう出すかで、煙突の長さは決まります。

煙突のトップは、テント幕体より70cm以上高くなるように。

これはもし煙突の出口から火の粉が噴き出てテントに落ちてしまう前に、燃えないレベルまで火の粉の温度が下がることを期待するためです。

70cmという数字に深い根拠はなく、私が使っていてこのぐらいあれば良いだろうという推測の長さです。

 

焚き火をしている時のことを想像してください。

火元から30cmの位置だと、火の粉が爆ぜた時に服に穴が開きますよね。

50cmは開くかどうか、ギリギリのライン。

70cmあれば、火の粉は冷えて黒くなっており大丈夫なことが多くないでしょうか。

心配な方は1m取って頂いても、一向に構いません。

 

この写真の時は、ちょっと長すぎな感じです。幕体から1.2mぐらいですね。

揺れ止め金具の上あたりが、大体70cmぐらいのところです。

 

こちらの写真の時は、煙突トップからテントの屋根面まで1.1mぐらいの距離があります。

こちらは決して長すぎではなく、別な理由がございます。

 

煙突を薪ストーブ本体から横方向に伸ばし、その後垂直に上げているためです。

横方向に1m、縦方向に2.2mの長さで取りまわしています。

この取り回しは、「横出し」「横引き」などと呼びます。

 

横方向の煙突の長さを1としたら、縦方向には2倍以上の長さが必要です。

これは煙突で上昇気流(ドラフト)を得て、スムーズに排煙するために必要なんです。

縦方向の長さが足りないと排煙しなかったり、燃えが悪くなります。

 

煙突が縦方向のみの時に比べて、横引きしていると燃え方がゆっくりになります。

屋根に開口部が無いテントの場合、裾やドアから煙突を出すことになりますので、どうしても横引きが必要になりますね。

 

3.煙突とテントの接触部分はしっかり断熱しよう

テントに熱が伝わると、発火します。

コットンとかポリコットンとかポリエステルとか、関係ありません。

綿は比較的燃えにくいというだけで、燃える温度に上がった布は燃えます。

縦引き、横引きいずれの場合も、テントと煙突が接触する部分はしっかりと断熱しましょう。

 

また私の場合のやり方ですが、パンチングメタルの煙突ガードを巻きまして。

 

さらにその上からステンレス板を巻き、2重のガードにしています。

このステンレス板はホームセンターで購入可能な、1mm厚のもの。

巻いた後、ステンレスバンドというものでロックしています。

 

さらにラス網という金網のガードを巻いていますが、これは本来縦方向に使うものなので要らないかも。

このラス網とテントの接触部は、手で触れるぐらいの温度になります。

念のために、テント側には熱に強いスパッタシートをクリップで付けています。

 

いっそ煙突周りの空間を開けてしまうことも、テントに熱を伝えない有効な手段です。

開けておくと寒くなりますけど、薪ストーブ燃焼中はそれほど冷えを感じないでしょう。

木の板で三角形の幕避けを作っている方が多いですね。

木に熱が伝わると燃えるので、直接接触しないようご注意を。

 

煙突の組み立てと固定について

固定の前に一つご紹介。

ほとんどの方は、組み立て式の煙突を使うと思います。

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接合部にこれを塗っておくと、外す時に噛み込まず楽ですよ。

 

私の場合、まず「鋼製束」という金具で、煙突を下から支えています。

さらに地面に打ち込んだ鉄の棒に、針金で縛りつけています。

 

煙突の上の方にリング金具を付け、左右にロープで引っ張ってテンションをかけます。

ロープは地面にペグダウン。

風に煽られても倒れないよう、最低2点は必要ですね。

 

火の粉対策

煙突からの火の粉噴出はテント火災に直結しますので、対策が必要です!

煙突トップは雨が煙突内に入らないようにするほか、上の写真の物のように火の粉を止める役割を持つものがあります。

パンチングの穴の径より大きな火の粉の噴出を止めてくれます。

メーカーによっては「スパークアレスター」などと呼んだりします。

 

あまり網の目が細かいと、火の粉は出ませんがススで詰まりやすくなってしまいます。

詰まってしまうと煙が逆流し、死にはしませんが煙たい思いをしますw

逆に網目が荒過ぎると火の粉をスルーして無意味なので、このバランスの見極めは難しいです。

実際に上の写真ですと、もうちょっとで穴が詰まる状態です。

 

私の使っている笑‘s「焚き火の箱」には、ストーブの炉内に火の粉止めがあります。

中子(なかご)などと呼ばれるもので、炎が煙突に直接いかないようにするパーツです。

煙突トップは上の写真のような開放型を使っても、火の粉は出ませんでした。

煙突を横引きしているので、それも火の粉が出にくくなる要因です。

炉内に火の粉止めが無い物や、ストーブ本体から垂直に煙突を出していると火の粉は出やすくなります。

 

ホンマ製作所や新保製作所、笑’s、テンマクiron-stove改などには炉内に火の粉止めがあります。

G-Stoveやテンマクウッドストーブ、DOD製品には火の粉止めがありません。

後者の場合、火の粉止めは煙突トップに任せることになります。

炉内に火の粉止めが有っても、薪を一度に大量に燃やし過ぎてしまうと火の粉は出ます。

  • 調子に乗って燃やしすぎない
  • 煙突を横方向に伸ばすと減る
  • 最終的には煙突出口で止める

このへんの合わせ技で、火の粉噴出とおさらばしましょう。

 

燃やし方について

設置が終わったら、いよいよ着火です。

(ストーブに錆止め塗装がしてある場合、新品は臭いのでテント外で燃やした方が良いです)

 

着火剤と細かくした薪を炉に入れて、火を着けます。このへんは焚き火と同じです。

まずは炉内と煙突の温度を上げることが第一目標になります。

写真では前扉が開いていますが、炉内の温度を上げるため閉めて燃やしましょう。

燃やしていくにつれて少しずつ太めの薪を入れていくのも焚き火と同じですが、基本的には燃えやすい小割の薪だけで。

煙突が十分に温まるまで、太い薪の投入は控えた方が無難です。

 

煙突が十分に暖まると上昇気流が発生し、煙が煙突方向に吸い込まれていくようになります。

窓付きストーブであれば、その様子も分かりやすいです。

 

窓が無ければ、煙突に磁石で貼り付く温度計がございます。

決して正確ではなく大体ですが、温度が分かるようになります。

煙突に触れない100℃ぐらいになると、太い薪を入れても大丈夫ですね。

温度計を貼り付ける位置によって変わりますよ。

煙突の根元ほど温度が高いです。

 

あとは薪が炎を出して燃えるよう、吸気口を調整。

薪の量は入れすぎないように面倒を見ます。

これはお使いのストーブによって異なる部分ですので、経験で覚えるしかないです。

 

燃えやすいものは近くに置かない!

シュラフなどの布製品、ガス缶、灯油ストーブ、ガソリンランタン。

当たり前のことですので、あえて書くのも読者様をバカにしているようで申し訳ないんですが、熱を感じない位置まで遠ざけて使いましょう。

写真では木製ラックがけっこう近くにあるように見えますが、煙突から30cm以上離れているので熱は伝わりません。

 

特に燃焼中のストーブの上が熱くなります。

ストーブ天板とテントの屋根との距離は、十分に取らないと危険です。

煙突を物干しにする某社のオプション品とか、死亡フラグでしかないので絶対におすすめしません。

 

消火の仕方について

消火する際ですが、薪の投入を止めれば、自然と鎮火します。

吸気、排気を絞ったりせずに燃やし尽くした方が早く消えます。

 

夜寝る時はどうするか。

私の場合は、寝る直前に薪を入れて吸気口を小さめに絞ります。

薪はゆっくり燃えて、大体2時間もすると完全に熾火になって冷えてきます。

 

一酸化炭素中毒について

誤解されがちですが、薪ストーブを燃やしている時に、一酸化炭素中毒になる心配はまずありません。

燃焼ガスは煙突から排出されます。

過去に検知器が反応したこともございません。

煙突が詰まって、同時に炉内で不完全燃焼が発生したら可能性はあります。

一酸化炭素中毒になる前に、煙たくて気付くと思いますw

理論上では安全と分かっていますが、一応使っているんですけどねw

灯油ストーブも併用しますし、家族の安全のためでもありますので。

使用中は当然換気も行いますが、ベンチレーターを数か所開けるぐらいです。

 

後片付け

本体と煙突が十分に冷えてから、灰を捨てて煙突のススをブラシで払います。

熾火が残っていたら、掻き出して火消しツボで消してもいいです。

ススがたまると煙突内で発火してしまう煙突火災につながりますので、毎回必ずやります。

 

どうしても時間がかかるので、撤収日の朝は使うかどうか迷いますw

寝坊しがちな私は10時チェックアウトなどでは絶対間に合わず、レイトチェックアウトを利用しますね。

 

必要なもの

薪ストーブ本体と煙突、設置パーツ以外で必要なものを紹介していきますね。

火ばさみ

薪の追加はもちろん、燃えやすい位置に移動したり、熾火を崩したり。

必須です。恐らく一番使います。

 

耐熱グローブ

冷えてから扱う分には不要ですが、あった方が便利。

特に調理にも薪ストーブを使う場合は必須。

 

温度計

温度の目安を知るために、あった方が便利です。

これで400℃とか超えるようだと燃やしすぎ、という目安になります。

200〜300℃ぐらいがちょうどいいと思います。

 

スコップ&火かき棒

こちらは長時間使う場合は必須。

炉内に灰が溜まってきた際に、捨てるためのものです。

灰が多くなりすぎると、薪を入れられるスペースが減りますので。

後片付けの時も、ちょっと楽です。

 

一酸化炭素警報器

これは先ほどもリンク貼ったので、ここでは貼りません。

危険ではないことは申し上げましたが、絶対安全というわけではありませんので。

動作確認は燃えている木炭でできますが、屋外だと反応しにくいです。

密閉した部屋で炭火や灯油ストーブを使えば、反応するはずですw

 

バケツ&消火器

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もしテントなどが燃え始めた時、消せる手段は持っておこうね!ということです。

実際にテントがメラメラ炎を上げて燃え出したら、小さいスプレーだけでは足りないのでバケツの水をぶっかけて、消火が無理そうだったら即避難です。

命があればやり直せます。道具より自分の命を優先しましょう。

 

スパッタシート

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薪ストーブから大なり小なり灰が落ちて汚れるので、あると掃除が楽になります。

土の上で使う場合はそんなレベルですが、もしテントフロアの上に薪ストーブを置いて使う場合は必須。

テントフロアが焦げても良ければ、止めはしません。

 

サーキュレーター

テント内の空気を攪拌するためのファンです。

写真のものは熱で駆動するペルチェ素子を使ったエコファンです。

 

薪ストーブを全開運転してしまうと、高温すぎてペルチェ素子が焼き切れるので適温使用で。

俺には全開しかねぇんだ…って人は一枚ステンレストレーなどの下敷きをかませるか、USBファンなどで空気を攪拌しましょう。

頭だけ暑く、足は寒くなりますのでどちらかはあった方が良いです。

 

まとめ

かなりの長文になってしまいました。

ここまで全部読まれた方は、本気で薪ストーブを使いたいっ!という方だけでしょう。

情報収集はとっても大事です!

この記事だけじゃなく、狙っているストーブを使っている方のブログなども検索して、使用感なども調べてみてくださいね。

 

 

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