NEMO Atom OSMO 2P (ニーモ アトム オズモ)のレビュー
急に寒くなってきましたね~。秋の退場が早すぎる。
雪が降ったところもあるようで、早急な冬準備が必要ですね。
さて本日は、先日のソロキャンプで初張りした新幕。
NEMO Atom OSMO 2P(ニーモ アトム オズモ 2P)のレビューです!
徒歩キャンプでも使えるぐらいの重さで、インナーテントが強制開放メッシュじゃなく閉め切れるテントを探していたのですよ。
NEMO Atom OSMO 2P 概要
アメリカの山岳用品メーカー、NEMO(ニーモ)の製品。日本ではイワタニ・プリムスが正規代理店です。
Atom OSMO 2Pはニーモのラインナップでは入門者~中級者ターゲットのエントリーモデルになります。
収納サイズ | 約44.5×17×15cm |
就寝人数 | 2名 |
最小重量 | 1.59kg |
総重量 | 1.83kg |
本体素材 | 40DナイロンRS/No-See-Um メッシュ |
フライ/前室部素材 | OSMO™ リップストップ(ナイロン、ポリエステル) |
フロア素材 | 68D PeU ポリエステル |
フロア面積 | 2.8㎡ |
前室面積 | 0.8㎡ |
室内高 | 112cm |
付属品 | ポール修理具、リペアパッチ、ガイライン×4、ペグ×8 |
イワタニ・プリムスさんが取り扱う国内正規品は、インナーテントのメッシュをフルクローズできるよう、本国流通品とは違う日本向けカスタマイズがされているようですね。
同社のTANI(タニ)は完全に日本向けモデルで、少し高級。インナーテントが吊り下げ式になります。
OSMO(オズモ)ってなに?
NEMOのテントに2023年モデルから採用されているOSMO(オズモ)ファブリック。
ごく簡単に申しますと、ナイロンとポリエステルの複合素材で、従来品よりも耐久性に優れます。
伸縮性が低く、加水分解しにくく、引き裂き強度も高い。
さらに再生繊維を使用し環境への配慮も万全。すごいサスティナブル。
Atom OSMO 2P 張っていく
こちらがポールなども入った収納状態。
ドライザックのような、口をくるくるロールアップできる巾着型の袋になっています。
収納サイズは約44.5×17×15cm。総重量は1.83kgです。
ペグやら袋やらを除いたフライとインナー、ポールだけの重量は1.59kgになります。
公式の設営動画はこちら。初張り前にごらんください。
それでは張っていきますよ!
まずはインナーテントを広げます。風が強い時は、先に四隅のペグを何本か打ってしまいましょう。
フットプリント(グランドシート)は別売。
フットプリントだけでも、けっこう高いですね!中華テントが買えますw
私はメルカリで2000円ぐらいのタイベックシートを買いました。
純正品だとインナーテントなしでの設営などができますが、しないですからね。
インナーテントのスリーブに、ポールを入れてクロスさせます。
特に難しいことはないです。ポールが交差するてっぺん部分を通す時、引っかかることがあるかな?ってぐらい。
ポール先端を裾の黄色いテープに付いているグロメット(ハトメ)に引っ掛け、テントを立ち上げます。
立ち上がったらポールにインナーテントのフックを引っ掛けていきます。全8箇所。
引っ掛けるだけなので数秒で終わります。
フライシートを上からかぶせます。
ファスナーで大きく開くようになっているのが前、1箇所だけなので迷わないはず。
フライシートの内側にあるベルクロループをポールに巻き付けます。
黄色くて見やすい。インナーテントと完全に合体する前にやりましょう。
フライシート四隅の黄色いグロメットに、インナーテントの下から回り込む感じでポール先端を入れます。
純正フットプリントを使っている時は、さらにその下にフットプリントを通します。
ポールに刺さる順番は上からインナー、フライ、フットプリントという感じで。フライとフットプリントは逆になっても問題ないと思われます。
ペグを打ってできあがり!良いデザインですね~。この見た目の格好良さも、他の登山用ではなくアトムを選んだ理由の一つです。
最低ペグ本数はテント四隅に4本と前室に2本、背面1本で合計7本。
ガイロープ4本も入れると、合計11本。
付属品のペグは8本なので足りませんねw 買い足しましょう。
キャンパーなら余るほど持っているはず!
私はソロキャンプではユニフレームのジュラパワーペグを使っています。
軽さにこだわるならチタンペグかな?
付属のペグはアルミのY型。なんか忍者のクナイのようでかっこいいですね。
アルミなので、硬い地面にPro.ハンマーなどで打ち込むと曲がります。
もったいないのでたぶん使うことはないですw
その他の付属品では、ポールを補修する補修具と、布の穴にあてるパッチシールが付属。
ポールが折れた際、この補修具に通してテープで端をグルグル巻きにして応急処置できます。テープはダクトテープがベスト、なければビニールテープ、ガムテープなどコンビニなどで買えるなるべく強いテープで。セロテープだとさすがに無意味。
話を本筋に戻しましょう。背面側です。
裾の1本、ペグ打ち忘れていますね。ここ忘れるとフライとインナーがくっついて濡れます。
Atom OSMO 2P 各部の機能
細かいところを色々見ていきまっしょい。まずは前室。
ブーツを2足置いてもまだ余裕があります。身体はインナー内に入れて風から身を守りつつ、土間部分に置いたガスバーナーで調理するなんてことが可能。
山岳用テントでダブルウォールテントを採用するメリットの一つですね。
ファスナーを上まで開いた時に、つっかえ棒みたいなものを噛ませる機能があります。
情報がないので憶測ですが、たぶん出入りの時に頭がファスナーに引っかかりくくくするとか、ファスナーの負荷を低減する目的なんじゃないかなと。
LEDランタンを引っ掛けて、前室を照らすこともできました。夜に前室で調理する時にいいですね。
インナーの前面、下半分ぐらいをメッシュにできます。上だけじゃなく下だけ、というのが空気の流れの理にかなっていますね!
もちろん寒い時は閉められます。
こちらは入口とは反対側、天井付近の写真。
ランタンフックになるループ1つ、洗濯ロープを通すループ4つ、そして完全クローズ可能なベンチレーター。
ベンチレーターを開けておきますと、入口下部のメッシュから入った空気を、反対側の天井から外へ逃がすという空気の流れができます。
メッシュベンチレーターの真ん中にはファスナーが付いていますね。
テントの中から、フライシート背面のベンチレーター開閉ができるようになっています。
天候に応じて開閉し、インナーテント内を快適にできるってな寸法ですよ。
小物入れもありました。失くしやすいものを入れておきましょう。
私は腕時計や乗り物のカギなどを入れることが多いですね。
実際にキャンプで使ってみて
2人用なので、ソロだと余裕をもって使えました。
マット敷いて脇には濡らしたくない荷物置いて、という感じでちょうどいいです。
逆に2人で使うと、完全に寝るだけのスペースですね。
Atom 1人用との重量差は500gほどですから、ギリギリまで重量を削りたいということでなければソロでも2人用をおすすめします。
インナーテントの前面に、謎のシミがありました。写真中央に、太い矢印のような図形が見えます。
たぶんロゴが転写しているのかな?
返品したら受け付けてくれそうな気もしますが、気にせず使います。
キャンプ場の湿気がすごくて雨が降っていないのにびしょ濡れ、フライシートの外はもちろんびしょ濡れ。
内側も地面からの湿気で少し濡れていたのですが、インナーテント内はドライで快適でした!
最低気温は6℃ぐらいの中で、寝る時は背面上側のベンチレーターだけを少し開け、前下側は全閉。
室内高も座って着替えができる程度にあるので、居住性も問題ありません。
この日は風速が最大で5m/sぐらいでしたが、このぐらいの風ではビクともしませんね。とても耐風性が高いです。
安いツーリングテントなどと形は同じように見えても、山を見越して作られたアトムさんは全く違いますね。
フレームワークやガイロープは普通なので、恐らくこれはオズモ生地とポールの力なんでしょうね~。
設営は速かったですが撤収も速いです。
きれいに畳むと折りジワでコーティングが劣化しやすくなるため、クシャクシャでの撤収が推奨されています。
毎回同じところで折らないよう意識すれば、きれいに畳んでもらっても問題ないのではないかと思います。
ただ、クシャクシャ収納だと地面に付けずに空中で小さくして袋に突っ込めるので、地面がドロドロで汚くても関係ありません。
設営すればクシャクシャのシワも伸びますので、私は毎回クシャクシャで行くつもりです。
ポールとフライ&インナーを一緒に収納することもできますし、写真のように別々にも収納できます。
写真右の布モノは、もっと体重かけて圧縮すればもう少し小さくしてあげられます。
ポールが短くできる限界はあるので、ザックの外側に括りつけ。フライとインナーは小さく圧縮してザック内へ。という使い方が可能になります。
まとめ・キャンプにオーバースペックでも良い
色は黄緑系のパーチバドと、モスグリーン系のマーシュの2色。私のはマーシュです。
安いところでも5万円弱ぐらいと、キャンプ用テントとしてはなかなかのお値段です。これでも登山用としては安い部類に入るのですが。
NEMO Atom OSMOはオーバースペックでキャンプ用として使うには無意味、なんてことはまったくありません。
キャンプだって風が強い時は多々あるし、持ち運ぶのに軽くて小さい方が良いに決まっているので。
特に徒歩や自転車・バイクでのキャンプではなおさらで、車に避難ということができませんよね。テントが最終防衛線になりますので、風に強いテントを持つのは心の安寧につながります。もちろん限度はありますがw
加水分解にも強いとのことなので、今後長く使えることを期待しています!
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